
〜災害が少ない街だからこそ、今できる「備え」を〜
先日、箕面市で防災活動に取り組まれている赤十字奉仕団の皆様と、地域の防災や医療的ケアが必要な方への支援について、お話をさせていただきました。
箕面市はこれまで大きな災害が少なく、「自分のことは自分で何とかする」という意識を持った方も多い地域です。実際に、2018年の大阪北部地震の際も、避難所に来られた方はほんの一部だったそうです。
地域の防災は、福祉会や防災委員会が中心に
箕面市では、各校区に福祉会や防災委員会があり、地域ぐるみで防災活動が行われています。赤十字奉仕団の皆さんも、防災委員会に加わり、避難所の運営などに関わっておられます。
ただ、防災委員会としても、まずは避難所をしっかり回すだけで精一杯。そこに「医療的なケアが必要な方の受け入れ」まで対応を広げるのは、今の体制ではなかなか難しいというのが正直なところのようです。
情報の壁:知っているようで知らない「誰がどこにいるのか」
災害時の支援においては、障がいのある方や医療的ケア児の情報を把握しておくことが重要ですが、現在その情報は各学校に保管されており、前までは民生委員との共有も行われていたそうですが、現在は同意を得られた当事者の情報しかアクセスできない状況になってしまっています。
それでも、「できることから少しずつ」
そんな中でも、奉仕団の皆さんからはこんな前向きなお言葉をいただきました。
「命を1つでも助けられる形であれば、ぜひ協力したい」
「まずは勉強会やイベントを通じて、地域の認識を少しずつ揃えていきたい」
災害が少ないからこそ、備えの優先度が低くなってしまいがちな地域で、こうして声を上げてくださる方がいることは、とても心強く感じました。
小さな一歩が、地域を守る力になる
「ミシカル」では、医療的ケアが必要な方の情報を安心・安全に共有できる仕組みや、支援の担い手となる人材(共助士)を地域に増やす取り組みを進めています。
箕面市のような受け入れ先となる可能性がある地域でも、「自分たちには何ができるのか?」を一緒に考えていけたらと思っています。
みんなの命を、みんなで守る。
そのための一歩を、これからも地域の皆さんと歩んでいきたいです。